「帰宅途中で人に付きまとわれる」などストーカーに遭っている場合、被害の内容によっては警察に逮捕してもらったり、友人に相談したり、探偵に調査を依頼したりできます。この記事では警察や友人、探偵や興信所に相談する際の違い、費用などについて解説いたします。
ストーカー行為とは
「ストーカー行為」とは、特定の人に対する好意の感情、もしくは、その好意がかなわなかったことに対する恨みによって、その相手や家族に対して
- つきまとい行為 (別名:嫌がらせ行為)
- 待ち伏せ
- 押しかけ
- うろつき
- 無言電話
- 盗聴や盗撮
などを執拗に繰り返し行うことを指します。
「ストーカー規制法」とは
そのストーカーを取り締まるのが「ストーカー規制法」です。「ストーカー規制法」は2017年に改正され、無断で相手の車などにGPS端末を設置したり、相手の携帯電話に無断で位置情報アプリを入れて相手の位置情報を取得したりすることなどが違法行為となりました。
ストーカー規制法では、ストーカー行為をした人に対して「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」、警察からの禁止命令等に反してストーカー行為を行った場合は「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」に処することになっています。
ストーカー被害の調査は誰に相談する?
では、自分がストーカー被害に遭っている時、誰に相談したらいいのでしょうか。
・友人や知人、同僚
・探偵
に相談することができます。
具体的に見ていきましょう。
警察に相談する
「警察」に相談する際は、
- 直接相談に行く
- 警察相談専用電話「#9110」に電話する
の2種類の方法があります。
警察に直接相談に行く
まず、警察署に行って相談することができます。女性の警察官がいることもあるので、女性の方も相談がしやすいと思います。また、直接相談ができるので、暴力などでケガを負ったり、頻繁に手紙などが送られたりした場合は、それらのケガや手紙などストーカーの証拠となるものを警察に直接見せることもできます。
警察は、相談者の希望に応じて、
- ストーカーに対して、ストーカー行為をやめるように警告する
- ストーカーに対して禁止命令をする
- ストーカーを検挙する
- 被害者を保護する
などの対応をとることができます。
また必要に応じて、
- 他の人がストーカー被害者の住民票を閲覧できないように制限をかける
- ストーカー被害者の自宅周辺などをパトロールする
などを行う場合もあります。
「#9110」で相談する
警察相談専用電話「#9110」でもストーカーの相談をすることができます。この電話番号は、全国どこからかけても、電話をかけた場所を管轄する警察本部などの相談窓口に繋がり、そこでストーカー被害などについて相談することができます。
各都道府県警察本部で異なりますが、多くの場合、平日午前8:30から午後5:15までが受付時間となっています。相談の対応としては、その場で警察安全相談員や現役の警察官、元警察官といった専門の相談員に相談できたり、専門の相談部署を紹介してくれたりします。24時間相談できるところもありますが、それ以外の県警では、土日や祝日、時間外の場合は当直や音声案内で対応されます。
「110番」もありますが、「110番」は、緊急の事件や事故などを受け付ける緊急通報用電話です。特に緊急ではない場合は警察相談専用電話「#9110」を利用するようにしましょう。
警察に直接行ってストーカーの相談をしたり、「#9110」に電話したりしてストーカー相談を警察にすることはできますが、いくらストーカー被害に遭っている、と自分では感じていても、ストーカーが誰か判明していないと、警察は積極的に動かない場合があります。また、ストーカー被害の証拠がないと、ストーカーを逮捕することができません。
友人や知人、同僚に相談する
ストーカー被害を友人や知人、同僚などに相談することもできます。友人や知人、同僚など、既にお互い知っている人に相談するのは比較的しやすいこともあるでしょう。帰宅時につきまとわれている、などの場合、帰宅時に友人などに一緒に帰宅してもらったりすると安心です。
しかし、ストーカーが誰か分かっていない場合、もしかするとその友人や知人、同僚が実はストーカー行為をしている可能性もあります。また、ストーカー行為を友人に相談しているのをストーカーが知ると、ストーカー行為がエスカレートしてしまったり、被害がその友人に及んだりする恐れもあります。
探偵に相談する
探偵に相談するのには以下のようなメリットが多くあります。
・無料で相談できる場合がある
・熟練した探偵が対応してくれる
・写真付きの報告書を作成してくれる
などです。
警察は事件性がないと対応してくれないことがありますが、探偵は具体的な被害が出ていなくても調査依頼ができます。必要に応じて、探偵からストーカー対策などのアドバイスをもらえることもあります。
多くの探偵社では電話やオンラインで24時間365日無料で相談ができます。匿名で相談することもできるので安心です。また、実際の調査も熟練したプロがしてくれるので更に安心です。写真付きなどの報告書を作成してもらえることもあるので、ストーカーの証拠となりますし、訴訟を起こし、損害賠償を求める場合など法的に有利となることもあります。
探偵に調査を依頼した場合の費用はどれくらい?
探偵にストーカー調査を依頼した場合の費用の相場は30万円〜90万円です。多くの場合、無料で見積を取ることができます。
費用に幅がありますが、
- 調査内容(例:ストーカーの身元を特定する、自宅への盗聴器の設置の有無を調査する)
- 調査期間(例:一週間、3ヶ月)
- ストーカー被害の大きさ(例:つきまとわれている、ゴミがあさられている)
- 調査員の人数(例:1人、3人)
などによって料金が異なります。
多くの場合、料金プランは、
・時間型
・パック料金
・成功報酬型
などがあります。
「時間型」は、「1時間あたりの料金×調査員の人数×稼働時間+諸経費」が掛かります。短時間から利用でき、費用の計算もしやすいです。調査時間が短いと費用が安くなるので、事前にストーカー被害に関して、被害が起きやすい日時や場所などの情報をまとめておくことで費用を抑えることができます。
「パック料金」は、「一定の調査時間に応じて一定の費用がかかる」プランです。
・1週間
・100時間
・3ヶ月
など、探偵社によって様々な料金プランが設定されています。プランの中に必要な機材の費用などが含まれているので、料金がお得になることがあります。
「成功報酬型」は、調査が成功した場合のみ料金を支払う、というプランです。調査が成功しなかったら全く費用を支払わない「完全成功報酬型」と、調査が成功しなかったら諸経費のみ支払う「半成功報酬型」があります。
ストーカー・嫌がらせの調査事例
ストーカーや嫌がらせに関する、警察への相談は2020年は約2万件あり、8年連続で2万件を超えています。また、実際に警察に摘発された事案は、
- 住居侵入
- 脅迫
- 迷惑防止条例違反
- 器物損壊
- 殺人未遂
などがあり、少しでも不安や悩みを抱えている場合は早急に解決することがとても大切です。探偵も多くのご相談を受けておりますが、それらの悩みを一刻も早く解決し、事件に発展させないことが探偵の役目でもあります。
ストーカーが探偵を雇うことはできる?
探偵は「人探し」などを行うことができます。そのため、
・ストーカーが探偵を雇って特定の人にストーカー行為を行えるのではないか
・ストーカーが探偵を雇って自分を見つけ、自分に近づいてくるのではないか
と不安に思うかも知れません。
しかし、探偵は
・ストーカーを行っている人
・DV加害者
からの依頼は断ることになっています。もしストーカーと知って依頼を引き受けてしまうと、探偵業法の違反行為となり最悪の場合、逮捕まであり得ます。
では、調査依頼者がストーカーかどうかはどのようにして見抜くのでしょうか。
詳細な聞き取りを行う
探偵は調査前に調査依頼者から入念な聞き取りを行います。その際、「調査依頼者と調査対象者の関係性」も聞き、その際に少しでも「怪しい」「おかしい」と探偵が感じれば依頼を断ります。
契約書を使う
多くの探偵社では、契約の際に「誓約書」を使っており、調査依頼者はこの誓約書に署名と捺印を行うことで、「調査内容がストーカーなどの犯罪行為には使用しない」と誓約します。
探偵のストーカー調査は違法ではないの?
探偵はストーカー調査で、
- 張り込み
- 尾行
などを行います。しかし、探偵は「探偵業法」という法律の中で調査を行い、あくまで調査依頼者からの依頼に乗っ取って調査を行います。そのため探偵の調査はストーカー行為には当たらず、合法の範囲内で問題なくストーカー関連の調査を行うことができるのです。
アステル探偵事務所は、浮気や不倫調査だけではなく
- ストーカー
- 嫌がらせ
- つきまとい
などの依頼も承っております。東京に限らず日本全国での調査が可能です。
まとめ
ストーカー行為はエスカレートする恐れがあります。警察や友人に相談することもできますが、探偵は合法の範囲内で必要に応じて調査を行うことができます。ストーカー調査はスピードが大切です。アステル探偵事務所では無料相談も承っておりますので、被害が大きくなる前に、まずはお気軽にご相談ください。