浮気調査では写真を撮るのが基本ですが、撮影できればどのような写真でもいいわけではありません。浮気や不倫を立証するには、法的効力のある写真を撮る必要があります。
パートナーの浮気が原因で離婚を検討している人の中には、離婚と同時に相手に慰謝料を請求したい人も多いでしょう。しかし、法的効力のある写真がなければ、慰謝料を支払ってもらえる可能性が低くなってしまいます。
そこでこの記事では、夫または妻の浮気・不倫を立証するために重要な証拠となる写真の撮影方法や撮影条件に焦点を当て、探偵が具体的にどのような点に気をつけながら撮影しているかなどを紹介します。
どのような浮気現場の写真が法的効力があるのか?
ですが、いくつかのポイントが押さえてあれば、「浮気現場の写真は重要な証拠となる」可能性が高くなります。
ちなみにここで言う「法的」とは浮気相手との肉体関係=「不貞行為」を裁判で証明できるかどうかのことです。
では、どういったポイントを押さえれば、法的に有効な浮気現場の写真を撮影できるのでしょうか?
法的に証拠と認められる写真の条件とは?
法的な証拠として認められる浮気や不倫などの不貞行為の写真は、複数の要件を満たしている必要があります。具体的な例としては、次のようなことが挙げられます。
・撮影場所がわかる
・複数回ラブホテルや相手の自宅に出入りしていることがわかる
・滞在時間と撮影日時がわかる
これらの要件を満たしているかが重要になります。
パートナーと浮気相手の顔が本人だとわかる鮮明な写真である
ですから法的に証拠と認められる写真は、情報として本人を特定することができる鮮明な写真である必要があります。
撮影場所がわかる
本人の顔だけなく、撮影場所が特定できない場合も、「ここはどこですか?こんな場所には行ってません」という理屈が通ってしまいます。
撮影する場合、撮影場所の風景全体を鮮明に写した風景写真なども一緒に取っておくこともポイントです。
風景写真は、場所を特定できるポイントとなる、店の看板などを入れて撮影しておくと、特定しやすくなるので効果的です。
複数回ラブホテルや相手の自宅に出入りしていることがわかる
1回のみの写真だと、相手の言い逃れを許してしまう可能性があります。
- 体調が悪くなったので休憩していた
- 中でカラオケをしていただけ
- 中を見たかったが1人では入りづらかった
など、1回だけであれば言い訳は簡単に作ることはできます。
相手の言い逃れを許さず、不貞行為の目的で入ったことを、客観的に納得させるためには、できれば1回だけでなく、最低でも2~3回分の現場写真はあったほうがより強い証拠として認められる可能性が高いでしょう。
滞在時間と撮影日時がわかる
滞在時間を知ることで、不貞行為が可能な十分な時間をかけて滞在したことがわかります。
また、撮影日時もわかれば、先ほど説明した複数回におよぶ、不貞行為であることの証明となります。
デジカメやスマホで撮影した写真データであれば、時間や日時などのデータは、カメラやスマホ・パソコンでも確認することができます。
証拠として写真を提示する場合、滞在時間や撮影日時といった時系列はしっかりと確認し、移動中も含めて前後関係をしっかりと記載してから提示しましょう。
法的に証拠と認められにくい写真の例
法的に証拠として弱い写真の例を一覧にしました。
・ホテルに入っただけの写真
・一度だけのホテルへの出入りする写真
・ホテルの利用時間が短すぎる写真
・車のナンバーが撮れていない写真
・画質が悪くよく見えない
・人物の顔のみで服装が特定できない
・場所が特定できない
法的に証拠として認められにくい理由として挙がるのは、パートナーの「言い逃れ」を許してしまう可能性がある写真、そして「人物や場所を特定できない写真」の2点です。
浮気調査の写真を撮るなら、このような失敗をしないようにしっかりと対策する必要があります。
言い逃れができる写真
浮気相手と食事や買い物をしているだけの写真やホテルに入っただけの写真は、パートナーの言い訳を許してしまうため、証拠として弱くなってしまいます。
そもそも食事や買い物をしているだけの写真では、不貞行為を立証できないので証拠にはなりません。
- 2人でホテルに入る、出るの両方が証明できる写真
- 複数回に渡って利用したことを証明できる写真
- 1時間以上の長い時間ホテルを利用していたことが証明できる写真
であることが重要です。
また、浮気相手(男性、女性に限らず)の家に複数回通っている写真も有効です。
最終的にパートナーの言い逃れを許さないためにも、浮気の証拠写真はこれらのポイントは押さえてあるかチェックしてみましょう。
人物・場所が特定できない写真
ピンぼけしていたり、画質が悪かったりして人物や撮影場所を特定できない写真は、証拠として集めても効力は弱くなってしまいます。
ピンぼけや画質が悪い理由には、撮影技術や撮影機器の性能が大きく影響してきます。
また、顔だけ写っている写真だと捏造を疑われる可能性も無いとはいえないため、服装も写っている全体写真も同時に撮影しておきましょう。
さらに場所も特定できるように、撮影場所の全体写真や、店の看板などの目印の入った写真を撮影しておく必要があります。
浮気の証拠となる写真の撮影方法とは?
浮気の証拠となる写真の撮影方法は
- パートナーの顔が分かるように撮影する
- パートナーに感づかれないよう遠くの位置で待つ
この2つを満たす必要があります。
パートナーの顔が分かるように撮影する
では、パートナーの顔をハッキリと撮影するには、何が必要なのでしょうか?
写真を撮影する際は、「被写体」と呼ばれる撮影したい物に「焦点(ピント)」を当てて撮影します。なぜなら焦点を当てることで、被写体をより鮮明に写すことができるからです。
最近のカメラやスマホは、この焦点を自動で合わせてくれますが、被写体が人や動物など動くものの場合は、それらの被写体が動くたびに焦点を合わせ直す必要があります。
また、スマホの場合は焦点を直すのに時間がかかってしまい、ピントのぼけた、いわゆるピンぼけ写真が多くなってしまいます。
そのため、浮気調査で写真を撮るなら、自動で焦点が合うカメラやスマートフォンではなく、一眼レフのような撮影者が撮影するたびに焦点を合わせるカメラを用意する必要があります。
パートナーに感づかれないよう遠くの位置で待つ
撮影していることがバレてしまうと、パートナーが隠れたり、サングラスや帽子で変装したりする可能性があり、顔がハッキリとわかる写真を撮りづらくなってしまいます。
そのため、パートナーに感づかれないように、遠くから目立たずに撮影する必要があります。
ただ、遠くから撮影するには最低でも望遠倍率が光学で8倍程度の性能あるカメラが欲しいところです。
当然スマートフォンでは話にならず、望遠(ズーム)機能が搭載されていたとしても、2021年最先端のスマホでも望遠倍率が光学で5倍と望遠性能が低く、遠くの被写体を鮮明に撮影することはとてもできません。
高倍率の望遠機能があることはとても大切ですから、たとえば望遠レンズ交換が可能な一眼レフカメラや、光学8倍以上の望遠性能を持つデジタルカメラなどを用意する必要があるでしょう。
自分で浮気の証拠になる写真を撮るのは難しい
浮気の証拠となる写真を撮影するのは法的に有効な証拠を提示するためには必要不可欠ですが、自分で撮影するとなると様々な問題やリスクが生じます。
考えられるリスクとしては
- 仕事やプライベートの時間が減る
- パートナーに感づかれると写真を撮りづらくなる
- 写真が不鮮明になる可能性がある
などがあります。
仕事やプライベートの時間が減る
自分で撮影する以上、パートナーを尾行し、時には膨大な時間をかけて待つ必要があるため、仕事やプライベートの時間をどうしても犠牲にすることになります。
また、浮気現場を直接目で見ることになるので、心身的なストレスが溜まりやすいのも大きなリスクになります。
パートナーに感づかれると写真を撮りづらくなる
撮影していることがパートナーにバレてしまうと警戒されてしまい、その結果、思ったように撮影ができなくなります。また、パートナーも結婚し、日常生活を送っている配偶者の特徴はよくわかっているので、ちょっとした気のゆるみで撮影していることに気づかれる可能性もあるでしょう。
そのため、撮影するときは気づかれないように、こちらもサングラスや帽子などで変装し、できるだけ遠くから撮影しなくてはいけません。
また、気づかれないように身を隠すため許可なく他人の敷地に入れば、住居侵入罪に問われる可能性もありますし、変装が不自然だと近隣住民に警察に通報されるといったリスクもあります。
写真が不鮮明になる可能性がある
先述した通り、自分で撮影するには撮影機器にそれなりに投資しなければいけません。
具体的には、状況に応じて一眼レフカメラや光学8倍以上の望遠性能を持つデジタルカメラが必要になるため、20万円〜40万円程度の費用が掛かるでしょう。また、カメラもしっかり選ぶ必要があります。
このように高額な出費が発生することは、自分で撮影する大きなリスクのひとつだと言えます。
浮気調査は探偵に依頼するのがおすすめ
ここまでご紹介したように、離婚裁判などで有効な証拠となる浮気現場の写真を撮影するには、素人では非常に難しいことがお分かりいただけたと思います。そこで、法的にも有効な不貞行為の証拠写真を確実に撮影するなら、探偵社や興信所などの調査員に任せることを検討してみましょう。
以下に、探偵社や興信所に依頼するメリットについてまとめてみました。
・法律の知識が豊富
・法的効力のある報告書を作成してくれる
・撮影のクオリティが高い
では、詳しく見ていきましょう。
様々なリスクを回避できる
先ほど、自分で撮影するリスクを紹介しましたが、探偵社や興信所に調査を依頼することで、これらのリスクの多くを回避できます。
たとえば自分の時間が減ることはありませんし、相手に感づかれることなく行動し、撮影を行える可能性が高くなります。そして何より、何度もパートナーの浮気現場を直接目で見ることで生じる心理的なストレスを抱えることがないため、安心して日常生活を送ることができます。
また、パートナーに警戒される前に探偵社や興信所に依頼することで、自分で撮影する際に発生する可能性のあるリスクを回避できる点も、大きなメリットのひとつになります。
法律の知識が豊富
住居侵入罪、軽犯罪法、ストーカー規制法など、浮気現場を撮影する場合、実際には様々な法の規制の元で行う必要があります。
つまり自分で撮影する場合、どういった行為がどの法律に触れてしまう可能性があるのかを知っておく必要があります。その点、探偵社や興信所は、日々の業務として浮気調査を行うため法律に関する知識が豊富で、どこまでが違法でどこまでが合法かを十分に理解しています。
合法的に浮気現場を撮影してくれるのは大きなメリットです。
法的効力のある報告書を作成してくれる
探偵社や興信所は調査が終わると、調査報告書という形で調査結果を明らかにして、わかりやすく資料にまとめてくれます。
この報告書には浮気の事実を時系列(時間毎に)で記載するだけでなく、事実を裏付ける写真や動画も添付されています。そのため、この報告書は法的にも有効になるケースが多く、最終的に裁判所が判断する上でも、報告書の中身を重要視します。
たとえば、自分でこのような資料を作成することを想像してみてください。
膨大な時間がかかるだけでなく、法的に有効であるかどうかも怪しいところですよね?
法的効力があり、わかりやすい報告書を作成してくれる点も、探偵社や興信所に浮気調査を依頼する大きなメリットのひとつです。
撮影のクオリティが高い
探偵社や興信所は浮気だけでなく、人探しなど様々な調査を行う関係上、便利で高額な機材を多数所有し、実際に調査業務に日々活用しています。
そのため、カメラなどの撮影機器を取り扱うテクニックや、浮気現場を撮影する技術は、素人である我々と調査実績のある探偵や興信所とでは比較になりません。とても比較できないほど、過去に調査をしてきた数と経験値があります。
時には証拠写真だけでなく動画を撮影したりと、様々な機材を駆使して浮気現場を押さえてくれるため、探偵社や興信所に依頼することは法的にも有効な証拠を集める上で大きなメリットになります。
アステル探偵事務所では、14,000件以上の調査実績のある調査員と強力な業務提携を結んでおり、法的にも有効な写真・動画の入った調査報告書を作成します。
また、解決に向けての明確な見積もり、調査後の離婚・復縁に向けての弁護士・カウンセラーの手配などのお悩みも、24時間、全国のエリアで丁寧に対応、サポートさせていただきます。お問い合わせ窓口にて365日、お電話(0120-933-1201)やメールでのご相談も承っています。
調査をご希望でしたら、まずはお気軽に無料のご相談、お見積りをお試しください。
まとめ
今回は浮気調査の証拠写真に焦点を当てて紹介してみました。
「ペンは剣よりも強し」という、ことわざがありますが、この「ペン」の役割をさらに補足するのが証拠写真の役目です。
つまり文字と写真が組み合わさって、初めて法的に有効な証拠となるのです。
写真を証拠として有効に活用するためにも、どのような写真であれば法的に有効なのかを、まず理解しておきましょう。