人探しは探偵や興信所に依頼することができます。しかし、いくら口コミでおすすめ、と記載されていても、口コミ自体が自作自演だったりなどして、安心して調査をしてもらえない探偵社も中にはあります。納得のいく探偵社の選び方をご紹介します。
人探し調査を依頼する際、おすすめの探偵社の選び方
人探し調査を依頼しようとしても、探偵事務所や調査会社といった探偵社は多くあり、探偵社選びに迷ってしまうこともあるでしょう。インターネットの口コミを参考にする人もいるかも知れませんが、口コミは高評価のみしか掲載されていない場合があり、口コミのみを参考にしておすすめの業者だと判断するのは危険な場合があります。
では、どのようにしたら自分に合ったおすすめの探偵社を選ぶことができるのでしょうか。探偵社を選ぶ際の重要なポイントを幾つかご紹介します。
事務所が所在地に存在する
まずは所在地を確認しましょう。ホームページを見ると、基本的に探偵社の住所が記載されていると思いますが、中には、住所は記載されているものの、その住所は架空のもので、実際その場所には探偵社がないという場合があります。また、都道府県や市町村までは記載されていても、番地や○○号室といった詳しい住所までは記載されていないこともあります。
確かに、相談や契約、報告など全てオンラインでできる探偵社もありますが、急に即日で対応してほしい案件などが出てくるかも知れません。その場合、探偵社の所在地が不明だと不安になったり、連絡が取りにくくなったりすることもあります。また、たとえ連絡が取れたとしてもすぐに行動に移せないことも考えられます。
実際に、ホームページに記載された住所に行って探偵社があることを確認したり、インターネットの地図で場所を確認したりして、事務所の所在地を確認するようにしましょう。
連絡先が携帯電話だけではない
探偵社の中には、ホームページに記載された連絡先が携帯番号しかない、どの支店も全て携帯番号のみだ、というところもあります。このような探偵社は事務所を大きく見せているだけで特に複数の拠点があるわけでなく、実際の電話は全て同じ従業員の自宅に転送されるだけ、という場合があります。また、在籍している探偵の数も一人や二人ということもあるでしょう。
中には、相談や契約、報告など全てオンラインで行い、実際に足を運ぶ必要がない、という探偵社もありますが、単に会社規模を大きく見せているだけのところだと、個人探偵社だったりして実績やノウハウがあまりない場合もあります。ですから、もしホームページに記載された連絡先が携帯番号のみという業者があれば注意しましょう。
探偵業届出証明書番号が記載されている
探偵社を営む際は、「探偵業開始届出書」に、
- 商号
- 住所
- 法人などの種別(個別、株式会社など)
- 代表者や役員の氏名、住所、電話番号、生年月日など
を記載して各都道府県の公安委員会に提出します。
この届出書を提出すると、公安委員会から「探偵業届出証明書番号」が与えられます。探偵社のホームページに、「探偵業届出証明書番号」か、その番号が記載された「探偵業届出証明書」が掲載されていることを確認することも大切です。
応対が丁寧かつ迅速である
探偵社の対応の丁寧さやスピードもポイントです。
最初に探偵社に連絡する際、既に何かしら悩みを抱えた状態だと思いますが、対応したスタッフの態度などで相談のしやすさが変わることがあると思います。調査員の聞き方一つで、依頼者が思いがけない情報を思い出したり、依頼者自身はたいした情報と思っていない内容から調査員が重要なことを結び付ける場合もあります。
人探しは、調査対象者の居場所が分からない状態です。その場合、相談から実際の調査まで時間がかかると、その間に調査対象者が引っ越してしまったり、更に行方が分からなくなったりする可能性もあります。
そのため、探偵社の対応の丁寧さやスピードはとても重要です。
特に注意するべき探偵社の特徴
探偵社の中には、特に注意して避けるべき探偵社もあります。
・口コミのコメントが不自然
・他社と比較して料金が安すぎる
などの探偵社です。
一つずつ解説していきます。
誇大広告の可能性がある
探偵社の中には、多数の顧客を集めるために誇大広告をするところがあります。
たとえば、成功率は探偵社によって幅がありますが、一般的に成功率は6割〜8割、と言われています。しかし、「100％見つけ出します！」「必ず成功します！」のような文言を表示している探偵社は誇大広告の可能性があるので注意しましょう。
また、「24時間365日対応！」「アフターフォローも万全！」「弁護士との連携で徹底サポート！」など、本来は実施していないサービスや運営実態のないことについて謳っている業者もあるので気をつける必要があります。
誇大広告をする探偵社によくあるパターンをまとめてみました。
・「調査対象者は死亡」など虚偽の報告をして強引に調査を終了させる
・なかなか調査対象者が見つからなくても、「現在調査中」として状況をきちんと説明せず、契約を終了させない
・依頼者と「成功」の定義が異なり、「調査対象者は見つからなかったが、正しい方法で調査ができたから成功」としてしまう
などの対応をする探偵社には要注意です。誇大広告をするような探偵社には、安心して調査を依頼できないと考えたほうが良いでしょう。
また、インターネットには、探偵社に限らず、広告収入目的のサイトがあります。これも誇大広告のひとつだと考えていいでしょう。探偵の比較サイトなどは、特定の探偵事務所を上位で紹介することで、アフィリエイト報酬などをもらっている場合があります。そのため、実際の探偵社の調査の質や料金プラン、口コミなどに関係なく、報酬が高い業者ほどおすすめされる場合があるので注意が必要です。
口コミのコメントが不自然
探偵社の中には、スタッフが自ら依頼者になりすまして口コミを自作自演で掲載している場合があります。このような口コミには、
- 口コミが高評価のものしかない
- 同じような内容の口コミしかない
- 具体例がなく、内容が薄い
などの特徴があります。
本当の口コミには、具体例があったり比較的長文な口コミが書かれていたり、かかった料金の記載があるなど、事例にしろ、料金にしろ、具体的なものが記載されているものです。そのような口コミを参考にすると比較的安心できるでしょう。
他社と比較して料金が安すぎる
・専用カメラなどの特殊機材が少なく、裁判等で使える写真や映像がなかなか撮影できない
・延長料金やオプション料金などが高額
・全国規模の調査をしてもらえない
・安いのは着手金のみで、実際の調査費用は高くなる
・解約料金が高額
などの問題が起きる可能性があります。
以上のようなトラブルを避けるためにも、あまりにも相場とかけ離れて安い探偵社への依頼は、よく検討することをおすすめします。
悪質な業者との間に起こりやすいトラブル
どれだけ事前にリサーチをして安心できると思っても、実際には悪質な業者に依頼してしまうことがあります。また、万が一悪質な業者に依頼をしてしまうと、対象者を見つけることに失敗しても支払いを拒否することは難しいでしょう。
では、そのような業者に引っ掛かった場合、どのようなトラブルに巻き込まれる可能性があるのでしょうか。
ここでは、悪質な業者との間で起こりやすいトラブルについてご紹介します。
トラブルになりやすい例
あまりに調査がずさんだったり、悪徳とも言える探偵社の場合は、依頼者との間でトラブルが発生するケースがあります。
・具体的な調査方法について説明せず、すぐにお金の話になる
・依頼者に理由を伝えずに無断で調査を延長し、後から高額な追加料金を請求してくる
・領収書を一切依頼者に渡さない
・調査終了後、報告書がなかなかもらえない
・調査報告書の内容が薄くて証拠にならず、裁判や調停で使えなかった
などです。
このようなトラブルの中には実際に相談したり、契約してみたりしないとわからないものもあります。しかし、ある程度のネットワークを持つ大手であったり、事前に見積もりをしっかりと提示してくれたりする探偵社は、比較的安心して依頼できるでしょう。
また、人探しは難易度の高い場合もあるため、探偵社を選ぶときはより一層解決した経験などを考慮し、総合的に判断することをおすすめします。
人探し調査の料金に関するトラブルについて
探偵社と依頼者の間のトラブルの一つに「料金」があります。
中にはホームページに料金プランを掲載したり、無料相談や無料見積もりができたりと、料金を明確化している探偵社もあります。契約前に予算や希望する金額の範囲を考え、見積もりや料金の内訳、オプションや延長料金、キャンセルにかかる費用についても確認しておくようにしましょう。
また、料金体系には、大きく分けて
- 着手金
- 時間料金型
- パック料金型
- 成功報酬型
などがあります。
着手金とは「探偵社が調査業務に着手するために必要となる料金」のことで、「基本料金」と表示している探偵社もあります。これには人件費や必要経費などが含まれます。
また、「時間料金型」は、「１時間あたりの調査料金×調査員の人数×調査時間」で料金が決まるプランです。調査時間などで料金が決まるため、調査対象者について、勤務先などある程度情報をつかめている場合におすすめです。
「パック料金」は、【10時間パック】【24時間パック】【７日間パック】【３ヶ月間パック】など、あらかじめ期間と料金が決まっているプランです。調査を始めるまでに時間がかかり、調査対象者についてあまり情報がない人向けです。
探偵社によっては、以下のようなプランもあります。
- 初恋の人探しプラン
- 知人や友人探しプラン
- 恩人探しプラン
- 債務者や失踪者探しプラン
- 家出や行方不明者探しプラン
- 家族の家出人探しプラン
- 親族以外の人探しプラン
ほかにも調査対象者によって更に料金プランを設定しているところもあります。
特に「成功報酬型」は、対象者が見つかったときに限り料金を支払う、というプランです。探偵社によって、調査が「成功」しなかった場合、完全に無料(完全成功報酬型)のところもあれば、調査が「成功」しなくても着手金のみは支払う(半成功報酬型)があるところもあります。
できるだけ出費を抑えるには最適なプランと言えますが、探偵社と依頼者との間で「成功」の定義が異なり、トラブルになることもあるので、「成功報酬型」を利用する場合は、探偵社と「成功」の定義を明確に一致させておくようにしましょう。
人探しの具体的な事例
ひとくちに人探しといっても家族が行方不明になったり、昔の知り合いの所在がわからなかったりと様々なパターンがあり、難易度もそれぞれ違います。
そのため、しっかりとした実績があり、信頼できる業者に依頼しないと時間とお金だけが掛かって良い結果を得られないでしょう。
ここでは、経験豊富な探偵社によって、無事、対象者を見つけることに成功した事例を2つ紹介します。
▪︎依頼内容
学生時代、毎朝登校するとき同じ電車に乗りあわせる2つ年下の後輩を好きになりました。しかし、当時は自分の気持ちを伝える勇気がなく、私は卒業してしまいました。あれから30年ほどが経ちますが、当時の気持ちが今も心の奥底でくすぶり続けていたため、正確な情報は少ないながらも、初恋の人探しの調査を依頼しました。調査の結果には非常に満足しています。心の準備をして、彼女に当時の想いを伝えたいと思います。
▪︎調査内容
初恋の人探しの依頼を受け、調査を行った結果、およそ20日間で現住所を特定。対象者の女性は現在北海道に在住しており、独身であることが判明しました。
▪︎依頼内容
初めて就職した職場で同じ年の友人ができました。苦手な上司の話で盛り上がったり、資格取得に共に打ち込んだりと、親交を深めていたのですが、あるとき些細なことで喧嘩をしてしまいました。それから私が転職したこともあって、仲直りをしないまま10年以上の月日が流れています。今となっては原因も思い出せず、齢を重ねるごとに感情を抑えられずに喧嘩をし、大切な友人をなくしたことを後悔しています。再会して謝罪したいと思い、今回調査を依頼しました。
▪︎調査内容
昔の友人を探す調査を行った結果、10日間で依頼者と同じ地域に暮らしていることが判明。現住所を特定し、依頼者に報告しました。
まとめ
様々な探偵社から自分に合った探偵社を見つけるのは難しい面がたくさんあると思います。しかし、人探し調査は時間が経てば経つほど対象者を見つけにくくなります。ホームページの情報を参考にしたり、試しに探偵社へ相談に行ったりなどして、納得のいく探偵社を見つけるようにしましょう。
