この記事では、自分で家出人を探しても見つからず、探偵や興信所に調査を依頼することを検討している人を対象に、調査を依頼する際の流れや調査費用、そして探偵でも探すことが困難なケースなどを、過去の事例を交えながら紹介していきます。
家出人を探す方法とは?
日本国内での家出・行方不明者の数は2002年の10万人代をピークに、減少傾向にありますが、それでも現在年間7万人ほどいると言われています。
家出・行方不明者の理由や年代の上位を表にまとめてみました。
家出・行方不明の動機や理由(2019年) | 家出・行方不明者の年代(2020年) | |
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1位 | 認知症 22.8% | 70代以上 29.72% |
2位 | 家庭環境 16.7% | 20代 18.85% |
3位 | 事業関係 10.2% | 10代 16.70% |
全体的に見ると、70代を超える高齢者と10~20代の若者が該当するケースが非常に多く、この両者で全体の50%を占めている点が、日本国内での家出・行方不明者の特徴となっています。
それは
- 自分で探す
- 警察や探偵に調査を依頼する
この2つです。
ではこの2つを具体的に見ていきましょう。
自分で家出人を探す方法
家出した人を探す場合、まずは自分で探してみるのが、最もシンプルですが基本的な方法になります。
具体的に自分で探すやり方としては
- 自宅や近所などの周辺を実際に探してみる
- 友人や知人に確認してみる
- インターネットで情報を集めてみる
などがあります。
まずは自分の行動エリアでもある自宅や近所などのエリアを、実際に探してみましょう。そして友人や知人の宅に伺ってないか確認してみたり、目撃情報がなかったを確認するのも有効な方法です。
また最近ではSNSなどを使っているケースも多いため、TwitterやInstagramなどのアカウントを調べて見ることで、投稿履歴や画像などから、手がかりが見つかる場合もあります。
ただし、自分で探す場合は行動範囲や時間がどうしても限られてしまうため、ある程度自分で探しても見つからない時は、次に警察や探偵に依頼して家出人を探すことを検討しましょう。
自分で探しても見つからない時は
自分で探してみても見つからなかった場合は、まず警察に人探しを依頼することになります。ですが警察は民事不介入の原則から、事件性・緊急性が無い限り捜索願を受理するのみで、すぐに捜査をしない場合が多いです。
・災害や交通事故に巻き込まれた可能性が高い
・遺書や日常の言動から自殺の可能性が高い
・危険物所持や精神障害などで他人を傷つける可能性が高い
・病人や高齢者や未成年など1人では生活が困難
探している人がこれらのケースに該当する場合は、警察が積極的に捜査を行ってくれる可能性が高くなります。
しかし、例えこれらのケースに該当していなくても、警察が家出人を探してくれる可能性もあるため、自分で探しても見つからない場合は、必ず念のため警察に捜索願も出すようにしましょう。
やはり家出した人を探す場合にオススメなのは、探偵を利用することです。なぜなら探偵・興信所では緊急性や事件性を問わず、依頼を受けた段階で迅速に調査を開始してくれるからです。
では実際に探偵はどのようにして対象者の居場所を特定することができるのでしょうか?
次に紹介していきます。
探偵はどのように家出人の居場所を特定する?
探偵は依頼を受けたら、すぐに調査を開始します。そして自分で探しても見つからない場合でも、探偵に調査依頼をしたら高確率で発見されるケースが多くあります。
探偵が家出人を探すまでの流れとしては
- 情報収集
- 行動エリアの特定
- 調査活動
- 家出人の特定
この流れで対象者を特定していくことが多いですが、各項目の流れを見ていきましょう。
情報の分析から行動エリアの特定までの流れ
まず最初に探偵への依頼は、無料相談という形で行われますが、依頼を行い探偵と契約を結ぶまでの間に、探偵は依頼者から対象者に関する多くの情報を聞き出します。
具体的には
・住所や氏名などの基本的な個人情報
・考えられる家出の動機
・勤務先の会社や年収
・本人の顔写真
・車のナンバーや車種
・交友関係(浮気・不倫などの情報)
・出身地や出身校
・家族・親戚や実家などの情報
・過去に住んでいた場所
・SNSなどのアカウントに関する情報
・よく行く旅行先
などです。
これらはいずれも、探偵にとっては対象者の行動範囲を特定する上で、有効な情報になる可能性があります。これらの情報は依頼する前に、詳しく内容をまとめておきましょう。
次に対象者が訪れる可能性の高い場所をピックアップしていきます。この時に重要になってくるのが、依頼者から提供された対象者に関する情報です。情報を1つ1つ分析して精査した上で、行動エリアを分析し訪れる可能性の優先順位をつけていきます。
実地調査から特定までの流れ
情報を元に対象者の行動エリアを特定したら、そのエリアを中心に調査を行っていきます。調査方法は依頼する探偵社によって異なりますが、基本的には聞き込み・張り込み・尾行といった調査が主流です。
具体的には対象者の顔写真などを元に、行動エリアの飲食店やホテルなどの定員に直接写真を見せて聞き込みを行い、特定したエリアで訪れそうな場所に対象者の目撃情報が無いかを調査していきます。
この段階で目撃情報が無ければ、エリアの優先順位に基づいて次のエリアで目撃情報を調査しますが、もしその段階で目撃情報があれば、さらには目撃情報があった場所で対象者が訪れるのを、張り込みによって確認します。
もしこの段階で対象者を目撃することができれば、そこから家出人を尾行・追跡し、宿泊先を特定していきます。
もし自分で調査をする場合、聞き込みのノウハウが無いことが多いので、どうしても時間がかかってしまいますし、張り込みや尾行といった行為をするためには、さらに莫大な時間が必要となる点が、自分で調査をする際には大きな問題点となります。
ですが探偵はノウハウが豊富なプロの調査員が、複数名で特定エリアで広範囲に渡って聞き込みをするので、聞き込みは短時間で終わり、特定した場所に関しても業務の範囲内で張り込みや尾行を行うため、時間的な心配が不要な点は探偵に依頼する大きなメリットです。
探偵でも見つけるのが難しい家出のケース
探偵に家出人の調査を依頼した場合、高確率で見つかるケースが多いですが、全て見つかるというわけではありません。
見つかりにくいケースとしては
・情報が著しく不足している
・家出してから長期間経過している
これらのケースは探すのが困難なケースです。
家出人を探す際には事前情報がとても重要です。ですから行動エリアを特定できるような情報が著しく不足している場合は、対象者が特定したエリアにいないケースも高いため、調査が長期化し費用が高額になる可能性が高くなります。
探偵に依頼する際に最低限伝えておきたい情報として
- 家出の動機
- 本人の顔写真
- 訪れる可能性が高い場所
これらの情報は最低限伝えるようにしましょう。
また家出してからの時間が長くなればなるほど、対象者が行動エリアからさらに別の新しい予測不能なエリアに移動する可能性が高くなってきます。ですから急いで探したい場合は、すぐに探偵に依頼するのが良いかもしれません。
探偵に家出調査を依頼したときの料金は?
探偵に調査を依頼した時の料金は、調査期間によって大きく変わり、具体的には調査期間が長くなればなるほど、費用は高額になる傾向があります。
探偵に調査を依頼する際の一般的な相場は、30~120万円と金額の幅が広いですが、調査期間が短ければ短いほど、調査料金を抑えることが可能です。調査期間が長くなるということは、家出人が滞在している行動エリアを特定できていない場合が多く、つまりは家出した人の事前の情報が不足している場合に、料金は高くなりがちです。
ですから探偵に調査を依頼することを検討している人は、調査料金は対象者に関する情報量により、金額が大きく変わるという点は押さえておきましょう。
調査費用を安く抑える方法
探偵の調査費用を安く抑える方法は主に2つあります。
それは
- 事前に対象者の情報をしっかりと調査員に伝えておく
- パック料金を設定している調査会社を選ぶ
この2点です。
探偵や興信所に調査を依頼する際には、原則として家出した人の情報はしっかりと把握しておきましょう。事前に情報をしっかりと把握し調査員に伝えることで、対象者が訪れる可能性の高い行動エリアを特定することに繋がり、結果として調査も短期間で終わることが可能になるため、料金を抑えることが可能になってきます。
またある程度調査に期間がかかることが想定できる場合は、パック料金などのお得な料金プランを設定している調査会社を選ぶのも、調査料金を抑える有効な方法の1つです。
調査会社によっては以下の3つのプランを設定している場合が多いです。
・1時間あたりの調査員の単価で計算される基本的な料金体系
・調査時間を元に計算されるため費用が明確で分かりやすい
・主に短時間の調査で活用される場合が多い
・調査時間に応じて時間型よりも料金がお得になる料金体系
・事前に決めた時間で契約を結ぶことで調査員の単価が下がる
・調査期間が長いことが想定される場合にはお得になる
・早期に調査が完了した場合でも決められた料金を払う必要がある
・調査が成功した場合に調査費用を支払う
・調査が成功しなければ調査費用は基本的には無料
・トラブル防止のため「成功の定義」を明確に定めておく必要がある
基本的に料金を抑えたい場合には、短期間で済む時間料金のプランを活用するのがお得となりますが、調査があらかじめ時間がかかることが想定できる場合は、パック料金を活用するのも料金を抑えるための1つの方法となります。
弊社の過去事例の紹介
高齢者や未成年の家出人を探す場合は、事件になる可能性が高いことからも、警察も積極的に捜索に協力してくれますが、逆に難しいのは20歳を超える成人の大人が家出をする場合です。
成人の家出のケースでは、個人の自由への侵害や民事不介入の原則から、警察は調査を積極的に行わないことも多く、こういった経緯から、成人の家出の調査は探偵に依頼するケースが多いのが特徴です。
▪︎依頼者 : 48歳(女性) 対象者 : 息子
▪︎依頼内容
都内の大学に通っているはずの息子が3週間ほど帰宅しておらず、大学にも問い合わせたものの、しばらく通学はしていない様子。心配になり警察にも捜索届を出したが1ヶ月経っても行方が分からず。他社にも相談したが、調査費用があまりに高額だったため、弊社に依頼。
▪︎調査内容
面談時に詳しく話を聞いてみると、対象者が元々アルバイトをしていたという飲食店に依頼者の知人(息子の友人)がいたため連絡を取ってもらい、友人宅を2件張り込み。
調査2日目、友人と思われる男性と共に昼過ぎにマンションから外出。そのままパチンコ屋に入店。同日17:00に退店し、友人宅と思われるマンションに入ることを確認。
翌日も張り込み調査を続け、同様の流れだったため依頼者からの指示にて調査解除。
▪︎調査結果
友人宅、パチンコ屋の出入りを報告書にまとめ依頼者に提出。息子さんは友人宅に1ヶ月近く住み込んでいたとのこと。後日ご両親より、無事に帰宅したとの連絡あり。
▪︎依頼者 : 男性51歳(父) 対象者 : 娘
▪︎依頼内容
地方に就職した娘と、突然連絡が取れなくなり警察に相談。携帯電話も繋がらなくなったため、事件に巻き込まれていないかと不安になり弊社に相談。
▪︎調査内容
コロナ禍ということもあり、依頼者は地方まで移動できないという理由から、対象者の住所最寄りの支部の調査員が自宅、勤務先にて張り込み。
3日間、各12時間の調査依頼。
16時過ぎにマンションから出る対象者を確認。携帯電話の使用も見受けられ、そのまま複数の飲食店の入った雑居ビルに入店。20過ぎに、ドレス姿の対象者がお客様と思われる人物をビルの外まで見送ることを確認。21時前に私服でビルを出る対象者を確認後、男性と合流し自宅とは別のマンションに入るところを確認。平日にもかかわらず依頼者からの情報にあった勤務先には一度も出勤せず。3日間とも自宅、雑居ビル内(キャバクラ)、男性宅の出入りを確認。報告書にまとめ依頼者に提出。
▪︎調査結果
調査完了後に依頼者から連絡があり、対象者が職場を退職しキャバクラで働いていることが判明。職場で知り合った男性と同棲を始めた事と、依頼者から紹介された職場を辞めた気まずさも重なり連絡を取らなかったが、「きちんと話し合いをして、以前通り娘さんと連絡が取れるようになりました。ありがとうございました」とのご連絡をいただきました。
アステル探偵事務所は、家出人の調査に関してもいつでも無料で、相談をさせていただきます。家出人を探す場合は何より調査を始めるスピードが重要です。
警察が調査に積極的では無いケースでも、積極的に調査をさせていただきますので、少しでもお悩みの方は、まずは弊社の無料相談をご活用ください。
まとめ
家出人の調査は、家出してから調査を開始するまでのスピードが重要と言いますが、それは期間が空けばあくほど、手持ちの情報だけでは失踪した人の場所を特定しずらい行動エリアへと、移動する可能性が高くなるからです。
家出した人が行く行動エリアは初期の段階であればあるほど特定しやすいため、警察が積極的に捜索してくれない場合は、解決に向けてすぐに探偵に調査を依頼することを検討しましょう。